屋根の勾配を考える
2015.05.18
先日、長野を訪れる機会がありました。
設計事務所や工務店に関係する人達でいくつかの建物を見学するツアーに参加してきたのですが、その道中に屋根の話題となりました。
『屋根の勾配はどの様に決めるのが良いのか』という質問が出た際にある先生曰く、『山の稜線はとても美しい。屋根の勾配も山の稜線に合せて計画するのがいい。』
山々が見える地域での話かとは思いますが、確かに背景の山と建物が一体となり、風景に溶け込むような建物ができそうだなぁと感じながら聞いていました。
その後ある建物を見に行ったのですが、なんとさっき聞いた話がそのまま形となっていました。
山の稜線に合せた屋根の勾配
落ち着いた色使いの外観
ガラス越しの山と屋根がピッタリ一致
安曇野ちひろ美術館です。
設計は建築家の内藤廣。
背景の山の稜線と美術館の屋根の勾配がぴたりと一致していて、すごく自然に、その場所に溶け込んでいる様に感じました。
小屋組みを木造とし、山の稜線と屋根の角度を合せてガラス越しに見せているところもニクイ。
配置もピッタリ。
う~む、さすが内藤廣。
思わず唸ってしまいました~。
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