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地盤の調査

2015.04.18

建物工事に着工する前にやっておくべきこととして、地盤調査があります。

一昔前の住宅等は、地盤調査などせず、いきなり基礎工事に掛かるということも当たり前に行われていましたが、最近では、恐らくほとんどの業者が地盤調査を実施しているのではないでしょうか。

地盤調査とは、簡単に言うと「建物を建てる敷地の状態(主に地盤の固さや地下水位、地層の種類等)を調査すること」です。建物の荷重を支える地盤の硬さは十分か?軟らかい地盤の場合、適切な補強方法は何か等を検討するために実施します。

地盤調査の方法ですが、住宅の場合には『スウェーデン式サウンディング試験(SS試験)』と呼ばれる方法が一般的です。

SS試験は、先端にドリルのついた金属棒(ロッド)に100kg(5・15・25・50・100kgの5段階)まで荷重をかけ、地面に貫入していくかどうかで地盤の固さを確認します。また100kgの荷重をかけても地面に貫入していかない場合には、100kg荷重のかかったロッドを回転させ、ロッドを25cm貫入させるのに要した回転数を数えて地盤の固さを計ります。

(昔は手動でロッドを回していましたが、最近ではこんな↓機械式が多いです。)

 

調査するポイントは、建物の4隅と中央付近の合計5ポイントとすることが多いのではないでしょうか。

地盤調査を実施すると、調査した業者から『地盤調査報告書』が届きます。

報告書には、調査したポイントの位置図・各ポイントの試験結果・調査状況の写真等がまとめられています。

各調査ポイントの試験結果には、横向きの棒グラフの様なものが記載されており、この棒グラフが地盤の固さを示しています。

試験結果の詳しい見方については、いろいろな方がHP上で解説してくれていますので検索してみて下さい。

 

規模が大きな建物の地盤調査には、ボーリング調査(標準貫入試験)が多く用いられています。

ボーリング調査では、地盤の固さの他、地下水の位置や地層の標本なども確認することができる為、より正確に地盤の状態を知ることができます。

これらの調査によって、建物を建てる地盤が建物を支えるのに十分な強度を要しているかどうかを判定するわけです。

強度が十分であればそのまま基礎工事に進むのですが、強度が不足している様であれば地盤の強度を高める為の補強方法を検討しなければなりません。

補強の方法にはいろいろと種類があるのですが、それについてはまた今度書いてみたいと思います。

適切な地盤補強がなされている最近の住宅では、『地盤保証』といって、地盤沈下などによるトラブルが発生した場合にその補修費用等の保証を付けてくれる業者さんも多いので、住宅を検討する際にはそういった保証の有無も大切ですよね。

(これまでの地盤保証は一般的には10年間保証でしたが、ちょっと前から20年保証!という地盤保証も出てきました。)

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